朝方、小腹がすいてネットで料理レシピなど眺めていたらカレーのコーナーにたどり着き、とてもとても食べたくてしょうがなくなった。
だから作ることにした。幸い母は出かけていて、弟の姿も見えない。誰に気兼ねすることもなく作れそうだった。
ネットでのレシピは、ひき肉を使ったドライカレー?みたいなものが人気があるらしくたくさん載っていたし、実際手軽そうだったので真似することにした。
冷蔵庫の中にひき肉、たまねぎ、人参を見つけたのでその3種類の具だけで作る。ひき肉をレンジで解凍しがてら、たまねぎと人参をみじん切りにしていく。そのうちに冷蔵庫の野菜室の奥ににんにくを発見。これもみじん切りにした。
フライパンにバターを引いてにんにくを投入、焦げ付かないように注意しながら香りを出したら、今度はたまねぎ。これも同様に慎重に炒めていく。……まあ、この辺は省略しよう。
あれ、事前の予想と違うな、と最初に思ったのは、具を煮込む段階。水の量が多すぎるんじゃないかと思った。ドライカレー的にするのに、なんかあと1時間くらいかけなきゃいけない気がする。僕は夕飯を作っているのではなくて、昼飯を作っているのだ。そんなに待っていられない。のに、水がぴしゃぴしゃでひたってる。
僕は中学1年のときの遠足を思い出した。あのときも班ごとでカレーを作った。カレーを初めて作る僕は水の分量とルーを入れるタイミングを完全に間違え、とても薄い味のカレースープが出来上がった。同じ班で、当時好きだった子は「カレースープもあたし好きだよ」と言ってくれたという記憶があって、とてもいい子だと思うけど、事実は違ってた気がする。彼女は何も言わずただ黙々とスプーンを口に運び、終始複雑な表情をしていたんじゃなかっただろうか。
カレーが「これはカレーです」と言えるくらいのとろみを獲得するのに、思ったより時間はかからなかった。ネットでちょくちょく使われていたウスターソースとケチャップを味付けとして使って、塩コショウで整えたあと、一度味見してみた。少しケチャップが多すぎたような気がしたが、たしかに「これはカレーだ」と思える味だった。
炊けたばかりのご飯を皿によそって、その上からカレーをかけた。あとは食べるだけだった。けど、ここで大きな誤算が起きた。
母親が出先から帰宅したのだ。
つづく
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